里でも有名な女たらし?
別に男に興味がない?
そんなの、好きなんだからどうでもいい。
「カカシ上忍、来月は暇ですか!?」
「ううん、ごめーんね、暇じゃない。」
しれっと吐き捨てる。
銀色の目立つその男を恋焦がれる目で見る少年は、残念そうに嘆く。
「忙しいんですね…!再来月は?いつ暇ですか??」
「んーずっと暇じゃないかな。五十年くらい。」
愛読書の18禁小説を片手に、少年のほうを見向きもせずに言う。
「そうですか…忙しいんですね!暇な時間ができることを祈ってます!」
嘘だと気づいても良さげだが、まるで本当に忙しい人を相手にしたかのように去っていく少年。
少年は、といった。
カカシに拾われカカシに育てられ、カカシが大好きな少年。
カカシの影響で忍界へと足を踏み入れた。師はナルト達と同じイルカ。
少年は日々、大好きなカカシに大好きになってもらおうと、アプローチを繰り返す。
そしてカカシは悪びれもせずそれを跳ね返し、罪悪感もなく同僚に誘われた遊郭へと足を運ぶ。
「カカシ上忍、明日から長期任務ですよね!」
「長期って言う程でもないけどね。1ヶ月もかかんないかもね。」
「そうですか!でも気をつけて下さいね!」
笑顔が眩しすぎて目を逸らすどころか遠くに逃げたいカカシだったが、そういうわけにもいかず。
「気をつけるのは班員達だけどね。」
「でもカカシ上忍になにかあったら嫌です!御武運祈ってます!」
「あのね、祈らなくて良いから。お前が祈って怪我しないなら苦労いらないから、ね?重たいよは。」
迷惑そうにの頭をガシガシと撫でる。
「良いじゃないですか。減るものじゃないですし!僕、カカシ上忍が怪我しないよう日々祈ってますから!」
「うっわーそーいうの、ちょっと気持ち悪いよ?」
引いたーと言いながらから少し離れるカカシ。
「ついでに、カカシ上忍が僕を好きになってくれることも祈ってますよ?」
「なんでそんな無意味なことを祈る必要があるのかな?君。」
は笑顔で答える。
「好きだからです!好きだから、好きになって欲しいです!好きになって下さいね?祈ってます!」
「うわーうざいよお前。」
カカシはの目の前に人差し指を突き出し言う。
「今後一切オレのことで祈ることは禁止!絶対許さないからね?」
約束守んなかったら絶交だからと告げ、カカシは任務の準備をしにその場を去った。
祈る事ぐらいさせてくれてもいいではないか
(そのうち祈ることさえもできなくなる)
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