1.うそつきの証明
  「あー腰いったい。本当いったい。」
  「だぁからオレがこうしてしゃしゅってやってんるんだろぉ?」
  「あーマリクは優しいねー。」
  「あたりまえだじぇ。」
  「まぁ痛めた原因はお前だけどね。」
  オレの腰には優しくないよね。まったく。

2.ドライフラワー
  「わぁいエジプトだー!!」
  「おいおい、あんまりはしゃいでると夜もたないじぇ?」
  「あっそうだ、イシズさんへのおみやげの花束、どこやった?」
  「あぁ?それならお前の手に持ってる奴じゃねぇのかぁ?」
  「え?この枯れたのが?」
  エジプトの感想は「乾燥してる」。(あ、さむい)

3.赤と黒
  「おいマリク。お前のシャツについてた赤い女子しか使わないアレはなんだろうね。」
  「おいおい、お前のパジャマについてたオレのでもお前のでもない色の髪の毛はなんだろうなぁ?」
  「・・・・・。」
  「・・・・・。」
  赤と黒。ごめん、お前が一番だから…ね?

4.鏡に問う
  「ねぇねぇ、明日は体育だね。」
  「ふぅん。オレは学校なんて行ってないからなぁ?」
  「ねぇねぇ、なのにこの量は、可笑しくないですか?」
  鏡よ鏡、この世で一番キスマークで困ってる男は僕ですよね?

5.正直な手
  「ま、男の浮気に理屈はないから。」
  「あぁ…」
  「別に怒ってなんかないよ。うん。オレが一番ならそれで。」
  「あぁ…」
  「ちょっとぉ、本当に怒ってないから。うん。」
  「…じゃあなんでつねる…。」
  手は正直。次やったら手が勝手に殺しちゃうかもよ。

6 孤高の人
  「お前なんてデュエルだって王様に勝てなかったな。」
  「・・・いつか勝ってみせるさぁ。」
  「もうラーもないのに・・・。お前デュエル取ったら何も残らないな!」
  あ、すごい顔で睨まれ・・・あぁ、残ってた、お前の顔芸は他とかけ離れて高い境地、まさに孤高だね。

7 遠くからの祈り
  「・・・本当に行っちまうの?」
  「あぁ、オレはもうココは用済みだからなぁ。」
  「・・・じゃあもう帰ってこねぇの?」
  「もう用がないからねぇ。」
  「どうしたら帰ってくるかな。」
  「死んだら魂くらい戻るかもねぇ。」
  「じゃあ祈ってる。お前が死ぬように。」
  でもできれば生きたまま身体ごと空いたオレの隣に・・・。

8 光を羨む
  「あ、停電。」
  「おおぉ、これが停電かぁ・・・。」
  「あー懐中電灯どこだ・・・」
  「こういうときは光も大事だねぇ、何も見えやしない。ま、オレには光のカケラもないがなぁ。」
  「・・・あ、懐中電灯・・・。」
  すぐ見つかった懐中電灯を照らすのは、お前のデコライト。
  お前、すごく眩しいよ。

9 物理的な傾斜 精神的な傾斜
  「うわぁ、観てみろよマリク。テレビで仰天ニュースやってる!」
  「あぁん?」
  「うっわ、ホラ…超斜めな崖からバイクで降りてる!!すっげ!」
  「ふふふ、そのまま顔面から地面に激突してぐちゃぐちゃになって死ぬが良いよ。」
  「・・・・・。」
  いや、バイクバンジーだから地面にすら当たらないんじゃないかなぁ・・・。

10 あなたは傷つかない
  「マリク、お前本当に気持ち悪いぜ!ちょ、近づくな!」
  「城之内いぃぃ、お前を闇に葬り去ってくれるよぉ!!」
  「城之内言いすぎだろー。」
  「だってよ!本当にこいつ・・・キモッ舌出すなよ!!」
  「オレはそんな言葉じゃ傷一つ付きやしないよおぉ城之内ぃいいぃ!!」
  「あああ落ち着けええぇぇ!!大丈夫、お前すごく格好良いよ!うん!!個性的なのも良いと思うよ!!」
  「・・・って良い奴だなぁ、そんな気持ち悪くて嫌な奴にもそんなこといえるなんてよぉ。」
  「え?まぁね!」
  「自分で言いやがったなぁ、よぉ。」
  傷つかないからって傷つけて良いとは限らない。

11 苛つく夜
  「あああぁ、イラつくねぇ、主人格様ぁ」
  「ボクはお前がイライラしてることが不愉快だよ。海馬の所為だな。本当黙ってくれ。」
  「生意気だねぇ、今すぐ闇に返してやろうかぁ?」
  「八つ当たりはよせ。原因は海馬だろ?」
  「あぁ、なんでかねぇ、なんでこんなにイライラするのかねぇ・・・?」
  「だから、海馬だろ。」
  「海馬瀬人なんてどうでも良いじぇ、だが・・・なんだろうねぇ。」
  「あのな、海馬だろ?海馬。お前は海馬にイラついてるんだ。を奪われたから。」
  認めてしまえば取り返しにも行けるのに。

12 嗄れた喉
  「・・・・・。」
  「なんだぁ、その目はぁ?あぁ、しょうかぁ、お前しゃべれないのかぁ。」
  「・・・・・。」
  「昨日喘ぎすぎたなぁ?まぁ良いじぇ、今日はオレがお茶でも入れてやるよぉ。」
  「・・・・・。」
  「あぁあぁ、茶の葉はそこかぁ。」
  「・・・・・。(あ、今開けたらぐちゃぐちゃに詰め込んだ箱が落ちて来るかも・・・」
  「んぅ?ここかなぁ?」
  「・・・マ、リク・・・、あぶ、なっ・・・」
  「んあぁ?・・・っ!!!!」
  次の瞬間、マリクは大量の箱の墓に埋められた。
  「(あぁ、遅かった・・・。折角注意してやったのに。」

13 あなたの自由
  「おい。日本には発言の自由・・・とか言う法律もあるんだなぁ。」
  「あぁ、お前がセクハラ発言するのも基本は自由だね。(まぁ侮辱罪とか例外もあるけどさ」
  「日本には発想の自由もあるんだなぁ。」
  「あぁ、お前のカニバリズムとか危険思想も許されるんだ。」
  「日本には精神の自由もあるんだなぁ。」
  「あぁ、お前の精神がいくら崩壊してようと逮捕はされないんだよ。」
  「しょうかしょうかぁ。良いねぇ、日本はぁ。」
  「でもお前エジプト国籍だから関係ないけどね。」
  まぁ、ここで罪を犯したら日本の法律で裁かれるから注意しなよ。

14 純白の花火
  「ああぁ、良いねぇ、そこだ、そこ・・・」
  「ちょ、ごめん、怪しい声出さないでくれる?足をマッサージしてるだけだろ。」
  「あぁ、そんなところもやっちまうのかぁ?ふふ、良いねぇ。」
  「セクハラだと思うんだけど、やめてくんない?」
  「ああぁぁぁ、興奮するねぇ、もっと手を使って構わないんだじぇ?」
  「やめろ、ちょ、何チャック開けて・・・あ。」
  目の前で弾ける純白の花火。オレの顔に生暖かい火花を散らして。
  「お前・・・殺す。」

15 さよならの前
16 いつか口ずさんだ歌
17 生きるための忘却
18 落書きを消しに
19 季節外れの花輪
20 余計な言葉
21 ごめんなさいの言い方
22 飛び込み台
23 応援席
24 冬が来るたびに
25 ささやかな嘘
26 見ないでね
27 健気な笑い声
28 優しい応え
29 初めて好きだと言った日
30 きっと残らず
31 You are free.
32 だから傍にいて
33 the ring finger
34 自分に激励
35 ノーコメント
36 いつか肩を並べて
37 君の夢はどうなった
38 自由な背中
39 涙が消える日
40 迎えに来て
41 飛ぶための空
42 傍にいさせて


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