オレはある日から、何故か変な奴に付きまとわれてる。
角都は見てみぬふりだしよぉ…。

「ほんっと!マジ!!マジマジ!オレ殺せるから、お前のこと!」
「だぁーからぁ〜、オレは不死身なの!」
「でもでも!オレは殺せるんだってぇ〜!!」
オレを執拗に追い掛け回す男、
オレよりも歳は若そうな、一見好青年…。
でも中身はちょー変な奴!っていうか意味わかんねぇ。

大きな身振り手振りでオレの前に立ちはだかる。
邪魔だ!どけ、こらぁー!!
「邪魔だっつーの!」
「待て待て待てってぇー!なっなっ、殺してやるから!だからオレのこと好きになれよ、な!?」
うわっこいつまだ言ってる!ほ、ほも…?これが蠍が言ってた神の存在を反対するという、あの…!?
「ジャシン様ぁ!?神様なんて嫌いだよ!高見の見物かっつーの!」
「この無神論者がぁぁぁぁ!!贄にすんぞてめぇー!」
大鎌に手をかけて脅してみるが、まったく動じた気配もない。
時々、神出鬼没のこの男が何者なのかと疑問にも思うけど…正直、どーでもいい。
「おい、神様信じたら殺させてくれるか!?オレのこと好きになるかよ?」

「・・・・・。」
まぁ、どぉーせオレは不死身だしな・・・殺せやしねぇーだろーけど・・・。
ジャシン教徒が増えるのは良いことだしな・・・。
「しょーがねぇーなぁ〜。一回だぞ・・・マジ一回だけだかんなぁ・・・」
めんどくせー!あくびしながらがオレを殺すのを待っていると、案の定奴はオレに攻撃というか、キスをしながら抱きついてくる。
「げっえぇっ!!おまっおまえ!何して・・・っばかっ・・・」
「え?オレのこと好きになったか?」
「ならねぇーだろばかやろー!!」
それより、オレ殺すんじゃなかったのかよぉ!?
大声で叫ぶと、は顔中で笑って言う。

「愛は人を殺せるんだぜ?」
オレは不覚にも死の道を辿ることになる。


!
(まるで雲のようにやわらかい牙がオレの肩に食い込んでいく)