「ねぇ、どうして僕は化け物って言われるの?」
「それはね、我愛羅に化け物がとり憑いてるからだよ。」
でも、我愛羅が化け物なんじゃない、皆勘違いしてるんだよ。
といつも励ましてくれるあなたが大好きだった。


「どうして僕の傍に・・・いてくれる、の?」
「ん・・・?そうだな・・・我愛羅が、好きだから、かな。弟みたいで。」
カンクロウとテマリが羨ましくて、つい・・・なんて笑ってくれるからつい甘えてしまう。
は、僕の質問になんでも答えてくれるんでしょ?」
「うん。誰も教えてくれないなら、全てオレが教えてあげるよ。我愛羅。」

全知全能の人間なんていないとも知らない程に未熟だった。
はなんでも知ってて、強いて言えばかみさまだと思ってた。

は物知りだね・・・。ねぇ、じゃあ、は知ってる?・・・なんで化け物が僕なのか。どうして、僕なの?」
「・・・・。」
は一瞬、目を丸くして固まってしまった。
「・・・とても理不尽なことだよ。神様が、そう運命づけたのさ。」
かみさま?神様が決めたの?それなら神様は酷い人だ。





「・・・。」
あれからもう数年も経ってる。
オレは若くして風影となり、今この里を、国を守っている。
たとえ権力による暴力だといわれようと、誰が何を言おうとだけは身の傍においてきた。
「どうした?」
オレに知を与えてくれた存在は、今もオレの傍でオレを助けてくれる。
「・・・昔、お前は言ったろう。守鶴が憑いたのがオレだったのは、神のせいだと。」
「あぁ、言ったかもしれない。」
昔を思いだすなんて歳とったな、なんて笑いながらお前は答えた。
「・・・ではきこう。もうオレの中に守鶴はいない・・・。神は、何がしたいんだ?」
「・・・・・。」
笑い飛ばされるのを覚悟できいた世迷いごとだったが、予想外には真剣な顔で固まった。
丸くなった目が、昔の出来事を思い出す。
「神様はね・・・ちょっと旅行に言ってて・・・」
「時々お前の理解に苦しむよ、。」



(今も昔もいないものばかり気にかける)

↓後日談



「まぁ、今となっては神なんてものはどうでも良いがな。」
何故オレが、なんて疑問はとうの昔に解決済みだ。
「あ、そうなの?むしろあの質問は、オレをバカにしてんのかと思ったけどね。」
「・・・何が言いたい?」
いつかオレにも、お前に何かを教えることができる日がくれば良い。