「あれ、誰かと思えばコケシ忍者と有名なカカシ先輩じゃないですか。」
「あれれ、誰かと思えばさほど有名でもない君じゃないの。」

いがみあい?そんな可愛いもんじゃないですよぉww
強いていうなら?二人バトルロワイヤルです。


「コケシじゃないかもよ、君。オレの有名さに嫉妬かな?ははは」
さして暖かくない笑顔、むしろ冷たい笑顔で一瞥をくれるカカシ。
「あれ、間違えました?コケシじゃなかったとすると…あぁ、あれだ!コピー!ですよね?
コピー機忍者。」
「ぶっぶー違います。残念賞ってことで一度ガイとサウナでも行ってきたらどうかな。」
手でしっしとはらう真似をする。
「あれー今日は調子、悪いのかな。そういえばちょっと咳がゴホゴホッ…
それにしてもその案、暑苦しい。暑苦しさ2倍じゃないですか。」
ははは、まぁコピー機と戯れてるよりマシかもしれないですけどねー!
笑顔で話してるお互いのはずが、よーくみてみると青筋を立てながら殺し合い寸前。

数日前まで、こんな感じだった。
仲良く笑顔で話してる風に見せて内心怒り心頭で殺気を放ちながら話していた二人。
まぁ、あくまで数日前までの話である。


ある日突然、カカシが変化した。
というか狂った。

。」
「あれ、空耳が聞こえる…。」
、オレ実は…お前のこと…」
「あ、いらないですそのあと。ベタ過ぎです台詞が。」
恐らくと予想せずとも告白がくるはずの台詞を無理やり中断させ、
数日前とは打って変わって、真剣な顔で横に立っているカカシを睨む。
「すみません、報告書の紙どこやりました?まさか食べたとか?やめてよ主食にするのは。」
「むしろお前を食べたいくらいだよマイ・ハニー
なんだ?!何この人!!と気持ち悪がるを尻目に気持ち悪い感じに酔いしれてるカカシは、
「オレの愛の告白を流すなんて、流石オレの愛した男だな…」
「毒キノコでも食べたんですか?殉職なさりますか?そしたらパーティーなんですけど。」
という愛の毒に犯されちまったのかもねオレは…。まぁこれからお前を犯すのはオレだけど。
バチッとウインクなんかしながら下ネタ通り越してセクハラ宣言。
貞操の危機というか命の危機を感じたは少し身を引く。
と、そこに調度ガイが通りかかったのでひっ捕まえる。

「ガイ先生、今日はエイプリルフールか何かですか?」
「あぁ?違うんじゃないか?どうしたー!青春か!?」
「いえ、違います。」
たとえ間違いでもこれを青春だのなんだのと思われれば気持ち悪くて生きていけない気がした。
「なんかカカシ先輩が気持ち悪いんです。」
「いつものことだろう!」
笑顔でキラリと答える。
「うわぁ、そういう風に思ってたんですね、ガイ先生て…。」
「まぁ良いじゃないか。」
何もよくないです。どうしよう、本当気持ち悪い。
耳元で甘い声で囁くし甘ったるくて甘ったるくて…背筋がぞくぞくします…
顔とか体が熱くなっちゃうし…」

次の瞬間、ガイからを瞬殺する一言が飛び出る。

「お前、カカシのこと好きなんじゃないか?」
だって熱くなるとかぞくぞくするなんて、良い証拠だぞ!
なんてまたキラリと笑っての絶望のオーラを避けながら去るガイ。
「オレが…あのコケシを…?」
絶望と驚愕と、ついでにガイへの殺意を抱きながら、頭がどんどん混乱していくのがわかる。
「あれ…?オレ…カカシ先輩を…?」
「ん?どうしたのかな?マイ・スウィート・ハニー?」
爽やかだが一見気持ち悪い笑顔でカカシが近づいてくる。
「オレ…カカシ先輩のこと…殺したい程大好きです…」
あれ?マジで??
こんがらがった頭からひねり出たのは愛の言葉。
目を輝かせるカカシ。だがそこへヤマトが現れる。

「あれー?カカシ先輩、こんなとこで何やってんですか。ダメじゃないですかー寝てなきゃ。
風邪引いてるんだから。

ヤマトの一言で沈黙が流れる。
「風邪?え?こいつが??マジで?」
嫌な予感。もしかして…
「もうー熱が出てるから頭ボーッとしてるんでしょう!早く帰って寝てください!
被害が出る前に!」
いえ、もう出てます。
「え?そうなの?でもおあいこじゃない。だって、 カカシ先輩に風邪うつしたの君なんだから。」 さらに沈黙と気まずさが漂う。
「…え?」
「数日前に調子悪いって言ってたんでしょ?先輩からきいたよ。
先輩が"調子悪くて俺をコピー機と間違えるに風邪うつされた"…って。」
「……、オレ、マジで風邪だったんだ…っんっゴホゴホッ」
いきなり喉がガラガラとしてくる。さらに嫌な予感。
「あれ?風邪じゃない?もう!先輩とあんな至近距離で見詰め合ってるからうつされたんだよ。」
「…。あぁ、身体が熱かったのも、ぞくぞくしたのも、たぶん…」

この後数日間にわたり、ヤマトの看病のもと二人が寝込み、
病からの愛の告白はお互い黙秘することとなった。



(気で治すどころか気で引いてる)