「ねぇ、結婚しよう、なんて言ったらどうする?」
「・・・・・・。え?」
「いや、だか「ごめ、ちょっとテレビの音大きいかも!何?」いや、テレビついてないけど・・・」
「・・・・・。」
「・・・・・。」
いきなり変なことを言い出したのは、勿論マリクだった。





「あの、ごめん…なに?合コン?いやぁ、女なら間に合ってるよー!」
「え、違…え!?間に合ってるの?」
「え・・・。」

なんかその反応、失礼じゃない?別に、結構オレ、モテる・・・ごめん嘘もてないOTZ

「いや、あの、ごめん嘘・・・。え、何?合コンじゃないなら・・・援交?!ごめん、そういうのはちょっと・・・。」
「あのさ、大分遠いよね、それ。気が付いてないフリしなくて良いんだけど、結婚です、結婚。」
あ、言われた。
もう一度言われた。逃げれないじゃん、もう一度言われたら。最初からちゃんと聞こえてますよ。

「け、結婚・・・するの?・・・あ、オレに出てけって・・・?そんな殺生な・・・。」
あ、やばいマリクが目細めてる。怒ってるよこれ、どうしよ。

「・・・。あのね、僕だって半分冗談で聞いた訳なんで、ちょっとそういう反応されると雰囲気悪いっていうか・・・。」
「あ、ごめんね?何、ちゃんと聞くってば。言えよほらぁ。」
「・・・。僕が君と・・・と結婚したい、って言ったらどうする?」

・・・半分冗談とか言ってる奴に限って超マジだよね。って話。
えー何この展開。

「えっと・・・オレと?マリクが?・・・うーん、闇が出てこないならまだマシか、な?」
「・・・。じゃあ了承するの?」
「えっ!?・・・あ、どうだろ。でも男同士・・・え、まさかオレの性別勘違いとかしてないよね?」
嫌だなそれは。今まで女だと思われてたとか?
「それはないと思うけど。・・・僕、本気かもしれないんだ、に。」

わ、告白された。
マリクってイケメンだしなぁ、どうしよう。
okしたら本当に結婚するのかなぁ。

「いやー本気とか言われちゃうと照れるんだけどー。え、結婚かぁ。ま、良いよ、マリクだし。」
どうせこの国じゃ認められないと思うけどね。でもマリクとなら、ねぇ・・・?
「そっか・・・。じゃ、そろそろ寝ようか。」
「え?!え、何、なんか怒った・・・?」

ちょっと切り替え早すぎない?

「え?なんで・・・?もう遅いし、答え聞けたし。眠くないの?」
「え、いや・・・眠いけどさ、何だ・・・え、聞いただけ!?」
「・・・だから、半分冗談だって、言ったろ・・・。」




(いや、まぁこの流れだと「結婚しよう」だと思っただけなんだけどさ、別にがっかりだなんて・・・)