知ってた?同じ質問でも時々答えを変えることは、優しさだって。


ー!!!」
「ぎゃわああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
性欲まみれのニヤけ顔でうつ伏せのベッドの中にオレを引きずり込むその男。
褐色の肌は白いシーツによく映え、筋だった怪しい指が5本ついた大きな手はがっしりとオレの腕を掴む。

「や、やめなさい!オレはまだ少年のままでいたいいいいいいいぃぃっ!!」
「うるさいねぇ、お前は。」
かぶり布団とシーツの間のかすかな隙間から差し込んでくる光だけで他は闇。
布団に連れ込まれたオレは見事に籠の鳥。
押し倒されて褐色の男、マリクが上に覆いかぶさって密着状態。

「第一、お前だって(6歳児だし)初めてだろ!?大切な童貞はとっておきなさい!!」
「そんなもんお前にくれてやるよぉ。ほぉらぁ・・・」
「あわわわわわわわわ・・・っ」

既に手が服の上から体を這う。
「待て、待てぇ!」
「怖いかぁ?怖いだろぉ??」
いかにも「怖がる顔見るの大好き鬼畜です」みたいな笑顔。
「うっあ、怖い怖い怖い(お前の顔も)怖い怖い・・・っ」
オレがココロの中で失礼なことを言ってることとは露知らず、マリクはオレがの奮えに興奮しまい、そのままオレはライオンの餌食に。



「・・・あれ、オレどうしたんだっけ?」
起きたらなんかマリクと一緒にベッドで寝てた。というかマリクは上半身だけ起こしてた。
ちょ、二人とも全裸だし。うわ、絶対これ悲しい現実だよ。
「あの、もしもし、そこのお花さん「死ぬかぁ?」すみませんマリクさん、何思いつめた顔してんの?」
あれですか、オレとやったことで後悔とかそんな?待てよ被害者オレだから。
いざとなった強姦されたこっちは有利だから、わかってんのかおい。
「・・・変な夢を見ちまってよぉ。」
「あん?夢??」
幽霊にでも追いかけられたの?自分自身幽霊みたいなくせして。

「・・・お前、オレが怖いかぁ?」
「・・・え?まさか、そんな夢でショボンってなってる6歳児を怖がる人、いないよ。」

一瞬ギロッと睨まれた気もするが、すぐに満足そうな顔で「そうかよぉ」といってオレの頭をがしがしと撫でる。
ちょ、やめ、お前加減を知れ、いたたたたたたたっ!

「・・・まぁ、確かに顔とか言動とか怖いけどね。」
なんてボソリと皮肉っぽい笑顔で言ってあげたら闇のデュエルのを申し込まれるところだった。



(お前の望むがままの答えをくれてやるよ)